2004 10月号 

プラネット通信
* 今号から新連載をスタートします。
FP 加藤惠子

 戦後の混乱期が終り、日本が経済成長を始めた頃に私はこの世に生を享け、1960年代から70年代にかけての高度経済成長期に青春時代を送りました。今のように物があふれている世の中ではありませんでしたが、右肩上がりの時代でしたから、すべて前向きに考えることが成功の源でした。
 大学を卒業して就職しましたが、その頃は毎年のベースアップはあたりまえ、ボーナス時期になると、会社と組合で盛んにボーナス闘争が行われていました。今ではあまり話題にならなくなった国鉄(今のJR)や私鉄のストライキも春になると恒例行事のように行われ、朝のテレビを見ながらどのように通勤しようかとやきもきしたものです。経済成長率でいえば10%前後だったでしょうか。ですから当然、銀行や郵便局の預貯金金利もよかったです。上がったり下がったりはしていましたが、悪くても4〜5%位はあったと思います。不動産は買えば上がるので、借金をしてでも買い、上がったものを売って更に買い、そうやって資産を増やしていけた時代でした。老後も、それまでにある程度の資産を築けば、そこから生み出されるもので十分暮らしていくことができました。今では考えられないことですが、利息収入だけで生活しているお年寄りも結構いたと思います。
 でも、ある時期から日本の経済は下降線をたどることになります。株のピークが1989年12月、土地の価格のピークは1992年、個人の所得のピークは1994年でした。この頃から、世の中では「不況」という言葉がささやかれるようになり、その後、銀行や保険会社、証券会社などの金融機関や企業の破綻が相次ぎ起こり、大企業の不倒神話は完全に崩れ去ることになります。

 それから10年余、国も変わり、社会も変わり、企業も変わり、今まで頼りになっていたものがひとつひとつ外されていく、それが今、そしてこれからではないでしょうか。そういう状況下において頼りになるものは、国でもなく、企業でもない、「自分自身」以外の何者でもありません。
 そしてもうひとつ、今日本が抱えている大きな問題は、「少子高齢化」です。昨年の日本人の平均寿命は男性約78歳、女性約85歳です。平均寿命が延びることは喜ばしいことですが、少子化はかなり深刻です。一人の女性が産む子供の数の平均である合計特殊出生率は、昨年は1.32、今年は1.29という数字が発表されました。今後この数値が改善されなければ、日本の人口は徐々に減少していきます。全体の人口数が減って、高齢者が増えていくわけで、高齢者の全人口に対する割合はどんどん増え、現在は約18%ですが、おそらく数年後には20%を超えるでしょう。まさに、日本は超高齢社会となります。これは、年金制度にも医療保険制度にも大きな影響を与え、老後の生活費や医療費に対する自助努力は、今後必要不可欠となっていくでしょう。つまり、これからは、「老い」に対して様々な面から真剣に向き合っていくことが求められる時代でもあります。世の中の変化に、流れに逆らって生きることは至難の技です。であれば、「自分自身を時代に合わせて変えていく」ことが一番効率のいい生き方なのではないでしょうか。その生き方のヒントを、これから皆様と一緒に考えてみたいと思います。







お気に入りの音楽をきいたり本を読んだりして、のんびりしながらリフレッシュしましょう。
この半身浴はダイエットにもつながり、若い女性に人気があるのですよ。

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 奥様の毎日の暮らしをサポートする耳より情報コーナー    後藤田潤子

 


      半身浴
 
   
HOW TO DO
まず、入浴する前にかけ湯をして、みぞおちから下だけ、お湯につかります。
お湯の温度は38℃〜40℃。ぬるめのお湯に、20分ほどゆっくりとつかるのがポイントです。
これから、季節が秋・冬と移り変わっていくと、半身浴では寒いと感じるかもしれませんのでときどき肩までつかって、全身浴と半身浴をくりかえすのもいいでしょう。
また、あらかじめ浴室全体を温めておき、湯船のふたを開けて浴室に蒸気を充満させてからお風呂に入り半身浴するのも、これからの季節にはマッチしていると思います。
さて、お湯につかって15分ほど経つと、じわっと汗が額ににじみ出てくることでしょう。そうなると、からだが温まってきた証拠です。

半身浴をしていいことって?
特に女性は冷え性の人が多いので、この“冷え”を防止するにも半身浴はおすすめです。
からだを温めることで、血液やリンパの流れがスムーズになり新陳代謝が活発になります。
体内に今まで蓄積されていた悪いものが汗といっしょに出ていくので、体内の過剰な油分や水分も排出され、結果として、むくみ、肌荒れ、生理不順など女性特有の悩みにも効果ありです。
“20分湯船の中でじっとしている”というと、結構長い時間だと感じられることと思いますので、お気に入りの音楽をきいたり本を読んだりして、のんびりしながらリフレッシュしましょう。
この半身浴はダイエットにもつながり、若い女性に人気があるのですよ。


そもそもお風呂は・・・
室町時代では、足利義政の妻であった日野富子は親戚たちを家に招いて、お風呂や食事をふるまっていました。このように、入浴後に茶の湯でもてなしたり、お酒や食事でもてなすなど、お客様をもてなすための“風呂ふるまい”という習慣がありました。
肌を清潔にするためだけでなく、お風呂を楽しむという考え方は、どうやら昔からあった習慣なのですね。
年齢・性別に関係なく、楽しみながらの半身浴を試してみませんか?
お風呂上りには、水分補給もお忘れなく!


 

 


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Last modified 2004.10.25