2007 2月号 

プラネット通信

第29回 リスクマネジメント その5
FP 加藤惠子

 「将来役に立つことを第一の目的として保険を考える」ことが大切だと前回お話しましたが、もう一つ大切なことは、できるだけ世の中の状況、時代にあった商品を見つけるということです。
 
  例えば入院保障、かつては死亡保障に特約で付けるオマケ的存在でした。保険期間も長くて80歳までがほとんどで、とりあえず70歳位まであれば十分だと考えられていました。70歳以上になれば老人医療保健制度になるので医療費はほとんどかからず心配なかったからです。でも、超高齢社会となった今の世の中では、70歳以上の人達の医療費の面倒をみることは、さすがに大変な状況になりました。自己負担額が定額制から定率制となり、徐々に負担が増え、昨年10月からは、70歳以上の「現役並み所得者」の窓口での自己負担割合は2割から3割に引き上げられました。更に、平成20年からは、70歳から74歳の一般所得者や住民税非課税の低所得者の窓口負担も1割から2割に引き上げられる予定です。但し、75歳以上の方達については、現役並み所得者以外は1割のまま据え置かれることになっていますが、これもいつまで続くかは保証の限りではありません。平成20年4月からは、65歳以上75歳未満の「前期高齢者」と75歳以上の「後期高齢者」を対象とした新しい「高齢者医療制度」が創設されることになっています。公的年金制度と同様に、医療制度に関しても現実に即した制度にならざるをえない状況なのです。

  平均寿命が延びた今、多くの人が老後の医療費や介護費に関する不安を抱えているのが現実です。80歳で保障が切れてしまう医療保険では役に立たないかもしれない、もっと保障期間を延ばして欲しいというニーズから「終身医療保険」が生まれました。今はこれがスタンダードです。いつまで生きるかわからない生存リスクを真剣に見つめなければならない時代になっています。

  又、免責日数もかつては20日、つまり入院して21 日目から保険金(給付金)が支払われるものが主流でした。その後、3日免責、4日目から支払われるタイプが多くなり、今は、初日から支払われるタイプを希望する人がほとんどです。入院日数が短ければ経済的な負担はそれほどでもないので、免責日数のあるタイプで保険料を抑えるという考え方もありですが、少しでも保険金がもらえた方がいいと思う人が多いのも事実です。

  保障切れをなくして、入院初日から保険金をもらうことは確かに大事ですが、今もう一つ発想の転換しなければならない現実があります。それは、「入院日数はどんどん短くなっている」ことと、「高度な医療技術の治療を受けるためにはお金がかかる」という現実です。

  厚生労働省の「患者調査」(平成17年)によると、病院における退院患者の平均在院日数は39.2日です。「0から14日」が69.2%、「15〜30日」が17.3%ですから、約8割の人は1ヶ月以内で退院していることになります。それでも日本は世界一平均入院日数が長い国です。データで見ると、アメリカ6.7日、カナダ8.7日、ドイツ11.6日、フランス13.1日、イタリア7.7日です。

  入院したら初日から1万円出る保険に加入していたら、確かに1日1万円は確保されますが、入院日数が例えば1ヶ月だったら、保険会社からもらえる金額は30万円です。2週間だったら14万円です。そして、その病気を治療する高度な治療を受けるために300万円かかると言われたら、その300万円は別にどこかから捻出しなければなりません。300万円とまではいかなくても、いくらかかるかわからない治療費に備えるためには、「1日いくら」という基準だけではなく、治療費の実費も確保できる保険が役にたつのではないでしょうか。診療報酬の制度も、今後は病気によって定額で支払われる制度になりつつあるという世の中の変化に、保険も合わせていくことが大切です。

 



 奥様の毎日の暮らしをサポートする耳より情報コーナー     FP 後藤田潤子


手軽にアロマセラピー!

 アロマセラピーっていう言葉を耳にしたことはありませんか。芳香植物から抽出した純粋な天然精油(エッセンシャルオイル)を使用して、心身ともに健康にするための療法です。ただし、療法といっても治療目的でアロマを使うのではなく、日々の生活の中で、香りを楽しむ空間作りに役立ててください。

(1)アロマポットを使って

 市販品のアロマポットの受け皿に、水を適量満たします。そこにエッセンシャルオイルを4〜5滴落とします。アロマポットの方法に従って加熱し、蒸発させます。
  アロマポットは電気タイプのものと、アルコールランプのように下から火で熱するものがありますが、電気タイプのものでアロマポットの受け皿(水やオイルを入れるお皿)が取り外し可能なものが、使いやすいでしょう。

(2)ルームフレグランスを使って

 ルームフレグランスの作り方は簡単です。無水エタノール又は精製水に2%濃度のエッセンシャルオイルを加えて作ります。スプレー式の香水のビンなどに入れてスプレーすると使いやすいです。(このビンは、香りが変質しないように遮光ビンを使ってください。)エッセンシャルオイルがよく混ざるように、一度振ってから使用してください。
   
   ・ 2%の溶液***精製水25cc
   ・エッセンシャルオイル10滴(1滴は約0.05cc)


  10日間くらいで使い切るようにしましょう。暑い季節は冷蔵庫に保存するのが無難でしょう。

(3)エッセンシャルオイルのいろいろ

 >>気分をさっぱりとリフレッシュしたい時
レモン、ローズマリー、ゼラニウム、オレンジ、ベルガモットなどが合います。
 >>部屋の空気を消臭、リフレッシュしたい時
ペパーミント、ユーカリ、レモン、ティーツリーなどが、爽やかな感じになってよいでしょう。
  • オイルによっては、体質にあわない場合があります。パッチテストを行ってください。
  • オイルは肌に直接つけたりしないで、水、お湯などで薄めて使うようにしてください。

 


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Last modified 2007.4.6