2007 7月号 

プラネット通信

第34回 リスクマネジメント その10
FP 加藤惠子

 今後は誰にとっても避けては通れない「介護の問題」ですが、その「経済的な備え」については多くの人が不安を感じています。「公的介護保険があるから安心」とは言えない現実がそこにはあります。一生払っていく保険料、サービス利用時に支払う1割負担分、更に上乗せサービスや横出しサービスにかかる費用は完全に自己負担です。在宅介護のみならず、施設への入所ということも考えなくてはならないかもしれません。
  では、「高齢者向け介護施設」にはどんなものがあるのでしょうか?

           

◇医療機関
・療養病床
 長期療養が必要であると認められる要介護1以上の人が対象で、設置主体は療養病床を有する病院又診療所です。夜間も常駐している配置医師による医療提供が受けられます。しかし、昨年の診療報酬の改訂で、医療の必要度が低いとみなされる人に対する病院への報酬が大幅に削減されたため、退院を促されるケースが多くなっています。

・ 老人保健施設
 
対象は、65歳で介護および機能訓練などが必要な要介護1以上の人ですが、入所期間は原則3ヶ月となっています。地方公共団体や医療法人、社会福祉法人が設置主体で、医療サービスの提供方法は、比較的安定している場合は配置医師が対応(介護報酬)し、対応できない場合は外部の医療機関による対応(診療報酬)となっています。

◇福祉施設
・特別養護老人ホーム
 
65歳以上で常時介護が必要、かつ自宅での介護が困難と認められた人が対象です。他の施設に比べて費用が安いこともあり、現状は順番待ち状態です。地方公共団体、社会福祉法人が設置主体で、医療サービスの提供方法は、老人保健施設と同じで配置医師又は外部医療機関が対応します。

・ 介護型ケアハウス
 
65歳以上の介護が必要な人が対象で、設置主体に限定はありません。医療サービスの提供方法は、協力医療機関を決めて対応することになっています。費用は、管理費、事務費、生活費、上乗せサービス費がかかります。

◇居住系施設
・介護型有料老人ホーム
 
65歳以上の介護が必要な人が対象で、設置主体に限定はありません。医療サービスの提供方法は、協力医療機関を決めて対応しています。費用は、入居金と月額経費などがかかります。

・ グループホーム
 
要介護1以上で痴呆状態にある人が対象で、5〜9人を単位として家庭的な環境で生活することを目的とした施設です。設置主体に限定はなく、医療サービスの提供方法は協力医療機関による対応となっています。 以上各施設が「介護型の高齢者向け施設」であり、これらはすべて厚生労働省が監督をしています。高齢者向け施設としては、この他に「健康型施設」もあり、介護状態にならなくても現在は様々な選択肢があります。

 以上各施設が「介護型の高齢者向け施設」であり、これらはすべて厚生労働省が監督をしています。高齢者向け施設としては、この他に「健康型施設」もあり、介護状態にならなくても現在は様々な選択肢があります。

 



 奥様の毎日の暮らしをサポートする耳より情報コーナー     FP 後藤田潤子


夏バテ


夏バテの原因は?

 今年の夏は、ラニーニャ現象が起こり東・西日本の太平洋側を中心に高温・多雨になりやすいと言われています。この高温・多雨こそ、まさに夏バテに原因になるものです。

○高温
 暑い屋外とクーラーのきいた室内の温度差のために、自律神経の乱れが起こります。
 また熱帯夜が続くとぐっすりと眠ることができずに、睡眠不足になったり、食欲不振のために栄養不足になりだるさを感じます。

○多雨
  天気が良くないと気分的にもすぐれず、また湿度が高いために皮膚の表面から蒸発しにくくなります。これが自律神経の乱れにつながり体調不良を引き起こしやすくなります。
      

夏バテ対策!こんな風にやってみましょう!

○冷房の使い方・・・室内と室外の温度差を5〜6度以内に調節し、寝るときのタイマーは睡眠後30分〜1時間くらいに設定。くれぐれも“夜中、つけっぱなしで寝る”のは控えましょう。体がだるくなってしまいます。

○冷たい食べ物・飲み物に注意・・・アイスクリーム、かき氷、ビールなど冷たい食べ物や飲み物は、つるんと喉ごしが良く体も欲しますが、とりすぎると胃腸の機能を低下させてかえって食欲不振を招きます。冷房の効いた室内では、温かい飲み物を摂るように心がけましょう。たとえば、しょうがは食欲増進とともに体を温める作用にも優れているので、ジンジャーティーを飲んでみてはいかがでしょうか?

○湯船に入りましょう・・・自律神経の乱れに効果的なのが、湯船につかって血行をよくすることです。暑いからといって、シャワーばかりでは良くありません。ぬるめのお湯にゆっくり入り、のぼせやすい人には半身浴もおすすめです。

○ 暑さにからだを適応させましょう・・・自然の暑さに体を慣らすことで、汗をかきます。クーラーに頼りすぎて、汗をかかないことも体調不良の一因といえます。中国では、古代から、自然と調和したライフスタイルを送ることで健康で長生きができると言われています。

 


 


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Last modified 2007.10.22