2008 1月号 

プラネット通信

第40回 老後に備える その6
FP 加藤惠子


 昨年、更に更新した日本人の平均寿命は、男性はアイスランド、香港に次ぐ世界第三位、女性は相変わらず世界第一位です。一方、出生率の低下はなかなか改善されないので、高齢者の割合がどんどん増えていく、これが今の日本の現状です。
 又、元気で活動的に暮らすことができる期間といわれる健康寿命は、平均寿命より6〜7年短いと言われていますので、晩年の数年間に対する「何らかの準備」はこれから必要であると誰もが実感し始めているのではないでしょうか・・・
  このような「少子高齢社会」の中で生きていくために必要なことは、「精神的にも、経済的にも自立して生きる」ことに尽きると常々思っています。そのために、私達に「できること・すべきこと・したいこと」を、是非一度考えてみてはいかがでしょうか。


  先日、知人から「手締め」について興味深い話を聞きました。よくパーティーや宴会の最後に行なう「中締め」は、その会を散会するための儀式ですが、この時に簡単な挨拶と「手締め」が行なわれることが多いですね。「皆様、お手を拝借」と言って行なう手締めですが、広辞苑によると、この「手締め」は「事の決着を祝って行なうそろいの拍手」と説明されています。一本締めだったり、三本締めだったりするのですが、私が参加する会では、最近ほとんど一本締めが多いようです。特に「関東一本締め」と言って、「よーぉっ、ポン」が多いのです。でも、この「よーぉっ、ポン」は「一本締め」ではなく、本当は「一丁締め」というものなのだそうです。「よーぉっ、ポン」を「関東一本締め」とするのは関東地方のローカルルールのようです。(別に法律があるわけではないし、お店の周囲の方々に迷惑をかけないために簡略化して行なうにはいいのでしょうが。)
  正式な「一本締め」は、「シャシャシャン、シャシャシャン、シャシャシャン、シャン」(3・3・3・1)であり、これを三回繰り返すのが「三本締め」です。「三が3つで、九」、それにもう一つの「シャン」を入れ、「九」の漢字に点を加えることにより「丸」となり、「すべて丸くおさまる」という意味になるそうです。いろいろな行事が無事に終了したことの締めくくりとして、会の一つの区切りとして行なわれるのですが、そのあとは、その場にもう少しいてもよし、二次会、三次会へ行くのもよし、帰宅するのもよし、ということになります。

 こんな話を聞いて、人生にもある時期、「中締め」があってもいいのではないかとふっと思いました。
 熟年世代になると、子育ても一段落し、仕事もまわりの環境もそれなりになってくるでしょう。でもまだまだたっぷりある人生の前に、一度棚卸をしてみる、人生の見直しをしてみる、いつか必ず来る人生の最後に向けた準備もしておく、いつ何があってもいいように準備しておけば、ものすごく気持ちが楽になって、その後の人生を生きていけるのではないでしょうか?そして、そのあと自由に人生の二次会、三次会へ行くって楽しいことだと思います。
  自分の「最後を考える」ことは、自分の「今を見つめること」であり、それは熟年世代に限らず、どの世代にも言える大切なことだと思います。
 「自分のお葬式を想像してください。その時に、人生を共に過ごした家族、友人にどのような言葉をかけてもらいたいですか?」
 フランクリン・コヴィーの「七つの習慣」の一つのミッションですが、一度だけの人生をどう生きるかを考える「道標」になるのではないでしょうか?
 人生の中締めプランを考えてみようと思います。それには、「シャシャシャン、シャシャシャン、シャシャシャン、シャン」の最後の「シャン」が大切なポイントかもしれませんね。皆さんの「シャン」を是非考えてみてください。

 



 奥様の毎日の暮らしをサポートする耳より情報コーナー     FP 後藤田潤子


ふところの寒さに負けない!家計のやりくり

 昨年からの原油高に始まり、原材料の値上げ、商品の値上げと物価高が続いています。
  それに加えて株安、賃金の切り下げなど先行きの不透明な日本経済。この冬の寒さにプラスして、私たちのふところは寒くなる一方です。
  今回は食費、水道光熱費にスポットをあててとりあげ、家計のやりくりの一助となればと思います。

  今回のキーワードは、まとめて沢山です。

(1) 食費

 2007年11月〜12月にかけて実施した日経新聞の物価実感調査によると、
 値上げ対策として実践していることは
    1. 自炊を増やす。
    2. ポイントの付く店で食材を買う。
    3. 食品を買いに行く回数を減らす。 でした。

 外食を減らし、自炊を増やすことで食費はかなり違ってきます。
 自炊をする際には、同じものをまとめて沢山作っておくことをオススメします。たとえば、ひじきの煮物。少人数家庭でも、ひじきを鍋いっぱいに沢山作ることで、中に入れるにんじんや油揚げといった食材を残すことなく使いきれます。あまった分は、小分けにして冷凍。アルミの小さなカップに入れて冷凍すれば、お弁当のおかずにも入れられるので、お弁当用の冷凍食品を買うといったムダも省けます。
 業務スーパーに行くと、たとえば、普通のスーパーで売っている400g入りのマヨネーズと同じくらいの値段で1kg入りのマヨネーズが買え、お得感があります。
 賞味期限の問題もあるので一概には言えませんが、友達同士でシェアするなどして、そういったスーパーの利用も考えてみてはどうでしょう。

(2) 水道光熱費

 
これは我が家でも実践してみたことですが、洗濯。
 毎日1回〜2回洗濯をしていたのですが、1日または2日に1回のまとめ洗いにしてみました。それだけでも、水道料金もかなり節約できました。あとは、お風呂の残り水の再利用も節約効果がありますね。
 東京電力によると、冷蔵庫の中を弱に切替えるだけで、18%冷蔵庫の電気代を節減できるそうです。ただ、光熱費は1ヶ月後や2ヶ月後に請求がきて金額がわかるので、どうしても管理が甘くなりがち。その点、食費の方は食品を買ったその場で金額が把握できるので、買い物に行く時にはまず予算を決めて(例・1週間で7000円分、食品を買う)その金額(7000円)だけお財布に入れて買い物に行くと確実に管理できます。


 


これまでのAdvice

 プラネット通信 2007 12月号
 プラネット通信 2007 10月号
 プラネット通信 2007 8月号
 プラネット通信 2007 6月号
 ●プラネット通信 2007 4月号
 プラネット通信 2007 2月号
 プラネット通信 2006 12月号
 プラネット通信 2006 10月号
 プラネット通信 2006 8月号
 プラネット通信 2006 6月号
 プラネット通信 2006 4月号
 プラネット通信 2006 2月号
 プラネット通信 2005 12月号
 プラネット通信 2005 10月号
 プラネット通信 2005 8月号
 プラネット通信 2005 6月号
 プラネット通信 2005 4月号
 プラネット通信 2005 2月号
 プラネット通信 2004 12月号
 プラネット通信 2004 10月号
 プラネット通信 2007 11月号
 プラネット通信 2007 9月号
 プラネット通信 2007 7月号
 ●プラネット通信 2007 5月号
 プラネット通信 2007 3月号
 プラネット通信 2007 1月号
 プラネット通信 2006 11月号
 ●プラネット通信 2006 9月号
 ●プラネット通信 2006 7月号
 プラネット通信 2006 5月号
 プラネット通信 2006 3月号
 プラネット通信 2006 1月号
 プラネット通信 2005 11月号
 プラネット通信 2005 9月号
 プラネット通信 2005 7月号
 プラネット通信 2005 5月号
 プラネット通信 2005 3月号
 プラネット通信 2005 1月号
 プラネット通信 2004 11月号
 プラネット通信 創刊号
 ワンポイントアドバイス 保険の予定利率って何?



Copyright 2001-2008 K-Planet Corp. All rights reserved.
Last modified 2008.2.12